2023-01-01から1年間の記事一覧

事実は人物の外にあり、心の中にはない

ある人と仏教の状況についてやり取りをしている時、相手の人が「あなたが言っていることは事実ですか」と質問してきました。「それは事実です」と言うほど自信過剰ではないし、「事実ではありません」と言えば、五戒の不妄語に触れます。仏教の歴史や、各国…

王の十聖道

朝日、毎日、NHK、時事通信などの調査によると、岸田総理の支持率が過去最低を記録したとありました。最近、あるいはここ二三十年の総理大臣は、就任時には何らかの好転を期待してか支持率が最高に高く、日を追って、退陣するまで下がる一方です。だから就任…

自然死を許さない社会

昨日八月二日のプレジデントオンラインに「ピンピンコロリ(PPK)は最悪の死に方」という記事がありました。ピンピンコロリは「最悪な死に方」である…高齢者医療のプロが「PPKを目指してはいけない」と訴えるワケ 「理想的な逝き方」が根付く社会は息苦しい (3ペー…

黙食礼讃

新型コロナウィルスの流行で、学校給食は黙食を強いられていましたが、最近、食事中の会話を解禁したにも拘らず、子供たちは今も黙食を続けていると、テレビのニュースで、好ましくない事のように報じていました。私は「黙食のどこが悪い? できればずっと続…

低く暮らせば心は高くなる

「アリヤシーラダンマ」という話の中の「青少年緒ためのアリヤシーラダンマ」に「低く暮らせば心は高くなる」という言葉があります。引用すると、 『本当の智慧があれば低い暮らし、あるいは低い生活で、第四項の「高い行動」と対です。第三項の低い生活は苦…

子供の貧困の因と果

ドロシー・ロー・ノルトの「子ども」という詩があります。 「けなされて育つと、子どもは人をけなすようになるとげとげした家庭で育つと、子どもは乱暴になる不安な気持ちで育てると、子どもも不安になる「かわいそうな子だ」と言って育てると、子どもはみじ…

ほとんど煩悩のない感覚

お題「人生で一番古い記憶」 妹が生まれたのは、私が二歳八か月の時でした。記憶では、庭で遊んでいた私に、産婆さんが棒に刺さった縞模様の飴玉をくれました。あるいは、飴を貰って、外で遊ぶよう追い払われたのかもしれません。貰って嬉しいとか、そのよう…

自転車に乗るカギは腕力

数年前までは、週に二三回、近くのスーパーまで自転車で買い物に行っていました。しかしコロナ禍になると、感染予防のために買い物の頻度を少なくしました。すると次第に自転車の運転が危うくなり、「いつまで自転車に乗れるだろう」という不安が過るように…

妹を見舞う

妹から久々に電話があり、悪性リンパ腫を患っていて、医師から余命半年もないと言われ、入院中してしまうと会えないので、会えるうちに来てほしいと言うので、郷里の町まで会いに行ってきました。発病から二年近くが経ち、幾夜も眠れない夜を過ごし、泣ける…

心にダンマがある

アリヤシーラダンマの中の、青少年に教えるべき項目の中に、「ダンマがある」という項目があります。これも日本人には馴染みのない言葉でピンと来ないと思います。ダンマという言葉には、大きく分けると四つの意味があるとプッタタート師が説明しています。…

静かさ(平和)を愛す

昨年末に公開した「アリヤシーラダンマ」という本の中の、「青少年に教えるべきこと」という話の中に、「静かさを愛させる」という項目がありました。聞いてもピンと来ないかも知れませんが、「波風を立てるのを嫌う」と言い換えれば、日本人に染みついてい…

翻訳雑感

(年頭に当たり、2012年6月にミクシィの「ダンマダーの日記」に書いた物を転載します。 プッタタート師が比丘のエリートコースを歩むのを止めて、自分で実践の道を切り拓く決意をしたのは、三蔵の翻訳の問題が直接の切っ掛けでした。パーリ語の試験をするア…