「現世、来世」は世界ではない

プッタタート比丘のサイトを読んでいたら、「現世、来世」という言葉と、「後世」という言葉に、同じ「世」という文字を使っていて「おかしい」という考えが生じました。後世は後の世なので、意味として正しいですが、「現世、来世」は「この世界、未来の世…

カンマより怖い随眠

随眠という言葉を聞いたことがあると思います。煩悩の一種で、普段は本性の中で眠っていて、時々起きて来て働くと言われています。プッタタート師は「怒りを倉庫に閉じ込める」という話の中で、次のように話しています。 『一度怒ると怒りの随眠、パティカー…

コロナの波

四月二十日過ぎから胃が重く感じられ、痰や溜飲や、他にも嫌な症状が出てきて、一向に良くなりません。家族も最近は食欲がないと言うので、つまり私一人でないので、縁は何かと現在の天体を見たら、四月二十三日から火星が蟹座に入っていました。胃を表す蟹…

恩返しと恩送り

先日テレビを見ていたら、「いろんな人から恩を受けて来たので、恩返しでなく、これからは若い人たちに恩送りをしたいと思っています」と話している人(一般人)がいました。これは若い日の自分と同じ考えで、苦々しく感じました。 私自身も若い頃、多くの人…

海の歌

仏教では、自分が手本とすべき物を持つべきと言います。いつでも手本にする物があれば、何につけても迷わず、心の拠り所にすることができます。ダンマは最高の拠り所ですが、すべてを記憶し、すべての場面で思い出すのは難しいので、ダンマに沿っている(正…

平等に暮らすのは苦

ブッダは「四つの階級も同じで、カッティヤ(武士)もバラモン(司祭)もヴェッサ(商人)も、スドゥッタラ(労働者)も、出家して私が公開したタンマヴィナヤ(この場合は教団というような意味)に入れば、当然全員が自分の古い名前と家名を捨て、当然新た…

ブッダのホロスコープ

占星学で個人を占う時は、ホロスコープ、あるいは出生図と呼ばれる図を使います。十二房あるみかんを輪切りにした面のような図で、十二の室に十二の星座が入ります。そして占う人が生まれた日の生まれた時刻に天空にあった惑星を、ミカンの輪切りのような図…

第四禅定回想記

瞑想をしている人はたくさんおられるようですが、体験した禅定について書かれている文章に出合ったことがありません。禅定、特に四禅は、経験した人が少ないからと思います。 四禅になったらどのような感覚なのか書いておくことは、これから体験する人のため…

チッタとヴィンニャーナ

前回心の構造について触れたついでに、もう少し心について書いてみたいと思います。ブッダは、動物(人)は名(ナーマ。抽象)と形(ルーパ)、心と体で成立していると見ます。心の部分を受・想・行・識の四つに分け、それに体である形(ルーパ)を足すと五…

如意足のメカニズム

何年も前、何週間も微熱が続き、動悸や息苦しさ、不眠、血圧の高下などの症状もあり、寝ていても辛い日々が続いたことがあった時、取り敢えずどこが悪いのか調べてもらおうと病院へ行きました。症状から疑えるだけの項目を詳細に検査しましたが、「どこと言…

悪人に布施する

戦前戦後の時代に、伊藤久男という歌手がいました。昨年テレビドラマで名前を聞いて、懐かしさに何曲か歌を歌を聞いてみると、自分が知っていた晩年の声からは想像できない美しい声と、見事な技巧を持ち合わせた稀有な才能のバリトン歌手だったと知りました…

人の上に立つ人

ブッダは四聖諦の話で、「自分を尊敬し、自分を聞き従うべき人と見ている人には、四聖諦を教えることで救いなさい」と言われているそうです。プッタタート師のどの話にあったか思い出せないのですが、道を教えるには、教えられる人から信頼されていなければ…

人恋しさは克服できる

人と触れ合いたい欲求は命の生存には関りはありませんが、現代人にとってほとんど本能に近いように見えます。家族が月の半分くらい家で仕事をするようになり、仕事に集中できない長い時間、だらだらと話し掛けて来るので、仕事だけでなく、内面を見つめる時…

因と果の系図

父は、当時は当たり前だった見合いで結婚をして、四十歳を過ぎて若い女性に出会って夢中になり、山林や田地田畑家屋敷を全部母に譲って身一つで家を出るから、離縁してほしいと母に懇願しました。母は夫の浮気を止めさせようと奔走し、相手の女性の父親に連…

天人に転生した人

「ブッダヴァチャナによるブッダの伝記」を読むと、大悟する前にいろんな考察をなさっているのが分かります。その中に『天人がどんな業の報いでこの世界からその天人の世界に生まれたか分かれば、それは私の、更に純潔なニャーナダッサナ(智見)になるだろ…

輪廻による民族の大移動

前回の「ブッダの仏教がない日本に、仏教文化がある不思議」と、八年前の「仏教という名のヒンドゥー教」に、「インド北部がイスラム教になっていた時代に、それ以前まで繰り返しインドに生まれていた人が生まれる場所を失って、たくさん日本に生まれた」と…

ブッダの教えがない日本にブッダの仏教文化がある不思議

日本に伝わった仏教は大乗仏教で、大乗はブッダの法律を喜ばない人たちの宗教のように見えます。だから日本の社会には、仏教徒なら守らなければならない五戒の教えもありません。 タイへたびたび旅行して、タイ人との交流を楽しんでいた頃、五戒の話が出た時…

「極楽」は大乗、テーラワーダは「天国」

日本で生まれ育つと、生まれた時から日本仏教がしみ込んでいて、自分が知っている「仏教」が、本家本元の仏教とかけ離れた物と知ることができません。だからそれが普通で、普遍的と思っています。日本仏教の知識がほとんどなく、いきなりタイ仏教の本の翻訳…

タイ式生活様式で猛暑を乗り切る

今日は世俗の話です。毎日猛暑日が続いて、熱中症による死者が、今は年に千五百人を超えています。昔タイ人の友人に、日本では暑さで死ぬ人がいると話した時、「タイには暑さで死ぬ人はいない。反対に、年によっては寒さで死ぬ人がいる」と言ったのを思い出…

危機を脱すのは指導者ゆえ

今の日本や世界の状況を考える時、役に立つブッダの言葉が「ブッダヴァチャナの宝箱」にあるので紹介します。 指導者ゆえに破滅する 比丘のみなさん。以前にあった話です。生まれつき魯鈍なマガタ(国)の牛飼いが、雨季の最後の月である季節であることを考…

不邪淫戒の本当の意味

仏教の五戒に不邪淫戒という戒があります。不殺生、不偸盗、不妄語、不飲酒は、文字を見れば大体意味が分かります。しかし不邪淫は、多くの人が「不倫をしてはいけない」と理解していますが、文字の意味と、戒その物の意味は大分違います。 ブッダは不邪淫戒…

コロナウイルスとアパーヤムッカ(破滅の門)

コロナウイルスが最初に日本に入って来た時は、中国人旅行者、あるいは武漢へ帰省後に再来日した中国人、武漢からの帰国者等でしたが、一旦市中に潜在して広まったウイルスは、ナイトクラブやバー、ライブハウス、スポーツクラブなどでクラスターが発生し、…

庶民のサマーディ

今のテレビを観ると、男性アナウンサーや俳優、政治家などは背筋を立てて、あまり体や顔を揺らしませんが、女性アナウンサー、記者、リポーター、ゲストである専門家、そして一般庶民のほとんどは、話す時に顔を前に突き出し気味で、鹿威しのように頸を振り…

私の好きなブッダの言葉

子供の頃も学生時代も、そして大人になってからも(ブッダの仏教に出合うまで)、いろんな場面で誰かに文句や暴言を言われた時、すぐに言い返せない自分に対して、幾度となく歯がゆい思いを繰り返して来ました。後になって、ああいえば良かった、こう言い返…

仏教の天使

近々掲載予定の「イダッパッチャヤター(因果。縁生)」という本を読んで、仏教にも「デーヴァドゥータ=天使」という言葉があることを知りました。ブッダの仏教には神がいないのに、天使とは何だろうと読み進めて行くと、天使は「老・病・死」でした。老人…

ホームページのアクセス障害

一昨日から「プッタタートの法施小屋」のアクセス障害が生じているようです。ご迷惑をおかけしますが、しばらくお待ちください。

中曽根康弘氏について

私にとって今年一番印象深い出来事は、中曾根康弘元総理大臣の訃報をテレビのニュースで見た時、突然「徳川家康だ!」という思いが、閃光のように脳裏で炸裂したことです。このようなことは初めてでなく、たまに時々あります。初めては二十年ほど前、四念処…

これがあれば実践できる!

昨日何とかオーサーレッタッバダンマの見直しを終えました。 帰依に関わる実践、布施・寄付に関わる実践、戒の勤めに関わる実践、サマーディの勤めに関わる実践、八正道・七清浄・三学に関わる実践、 四念処・七覚支・解脱に関わる実践、天精舎・梵天精舎・…

ホームページを更新しました

4月に「宗教と社会」を更新した後、次の本を掲載する前に、もう一度読み直しをしようとしたら、このところ毎食後2時間くらい眠ってしまうので、ほとんど仕事をする時間がなく、思うように捗らなくなりました。せっかく素晴らしい本を訳し終えているのに、い…

感謝を教えるのは仏教ではない

最近はよく「感謝」という言葉を耳にします。しかも「仏教は感謝を教える」と言う人が多いです。食事の前に言う「いただきます」という言葉は、犠牲になった食べ物への感謝、食事を作ってくれた人への感謝、食事ができる境遇にあることへの感謝、今生きてい…